横浜市大附属市民総合医療センター(市大センター病院)・感染制御部は2014年(平成26年)に中央部門の一つとして呼吸器病センターから独立し、築地が初代部長を拝命して現在に至ります。現在、比嘉令子助教と医師2名、専従看護師2名、専任薬剤師・臨床検査技師各1名の計6名で業務遂行にあたっています。各地で問題となっているVRE(バンコマイシン耐性腸球菌)、CRE(カルバペネマーゼ耐性腸内細菌属)といった薬剤耐性菌による院内感染が深刻化するなかで抗微生物薬(抗菌薬)の適正使用、療養環境整備あるいは感染経路別予防策の励行・周知と言った地道な活動を日々行っています。さらに今年2020年は、中国武漢において発生した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による肺炎(COVID-19)の蔓延拡大に対する多岐にわたる対策が加わり、日々重圧を感じながら多忙を極めております。特に当院は国内屈指の高度救命救急センターを有しダイヤモンド・プリンセス乗客を始め多数の重症患者受け入れの対応にあたり我々が中心となって院内感染対策を指揮しています。残念ながら医学生の皆さんは自宅待機となってしまいましたが、状況が落ち着けば大学教育機関としての役割も回復するものと信じています。臨床研修医もコンスタントにローテートしてきており、今後、感染症を専門にする若手が増えてくれるならば望外の喜びです。ぜひ、私たちとともに学び、活動しましょう。